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猪瀬直樹 道路の決着
猪瀬直樹 道路の決着
猪瀬直樹 道路の決着
猪瀬 直樹

定価: ¥ 1,500
販売価格: ¥ 1,500
人気ランキング: 49828位
おすすめ度: 
発売日: 2006-04-05
発売元: 小学館
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
この奇跡を常態へ
かくも多くの難敵に囲まれながらかくも大きな成果を得た権益組織の改革事例を私は知らない。
猪瀬氏の異能とそれを信じ託し続けた小泉首相官邸の良い意味での意固地さが起こした奇跡のひとつである。
しかしこれが奇跡にとどまってはいけない。
昨今の社保庁の体たらくなどを見るに付け、かような改革を断行せねばならない巨大権益組織はまだまだこの国に多く巣食っている。
我々は本書を貴重なケーススタディとし、より多くの人がかような戦いを少しでも楽な形で行っていけるようしていかねばならない。
どろどろ
長崎の事件にはゾッとしました。人間、誰しも「暴力」には弱い。郵政民営化と道路関係の改革では、相手がヘラブナとピラニアほどの差があるのでしょう。一ジャーナリストや財界人の手には、とても負えない。また、これといった産業も無い「地方」から「道路」を取り上げたら、おそらく奈落の底へ一直線、ということになると思われます。一家心中、自暴自棄の血腥い暴力沙汰のオンパレードという事になってしまうのでしょう。小泉首相は初めから郵政の方を、メインイベントとみなし、道路は半ば本気では無かった。「負けてもいい前座」と考えていた。だから担当大臣に石原氏のような日和見主義の極致的人物を選んだのでしょう。「決着」は完全に持ち越されたのです。維新時の「秩禄処分」に匹敵する、しかも日本再生に必須の「勝負」はこれからです。
道路にまつわる病理を世に明らかにした良書
道路公団とそのファミリー企業がいかに利用者を無視し、組織と職員の利益ばかり考えていた集団かを世に明らかにした点について、一読の価値がある。道路公団に限らず、民間であっても日本の企業・組織に多かれ少なかれ見られる現象であるが、「独占」と「税金」をバックにしている点で道路公団の病理は深い。筆者はかなり具体例を用いて、公団本体、ファミリー企業、道路技官のエゴ、旧建設省の利害、公団にたかるゼネコンや橋梁建設会社の実態を説明しているのでわかりやすい。筆者の努力と執念に敬意を表したい。民営化委員会の他の委員に対して厳しい見方をしているが、「公益」の衣に包んだ説明を繰返す利害関係者に影響され、意図せずに誰かの利害を主張する結果になることもあるのではないか。そう考えると恐ろしい。「筆者=正義」という論調であるが、意識せずに誰かの利害代弁者になっていることが猪瀬氏の場合もあり得ると考えて読むべきである。なお、さらに根底にある現代日本社会の病理を考えたい人には、野口悠紀雄著「『新版』1940年体制―さらば戦時経済」を読まれることをお勧めする。
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